熊本地震から半年が経って

熊本地震から半年が経ちました。熊本市内では午前10時にサイレンが鳴りました。私は熊本家庭裁判所の待合室にいましたが、横にいた依頼者とともに黙祷を捧げました。

自分で言うのもアレですが、私はいまも、弁護士としての知識や人脈を被災者のために活かすべくプロボノで震災の対応に汗をかいています。いろいろな関係者と協議し、関係する制度の運用を被災者目線でおこなってもらえるよう、関係各所と折衝しております。

半年が経つと、震災当時の記憶が薄れてしまうのでしょうか、被災者よりも組織を守ることを第一に動こうという「抵抗勢力」に悩まされる場面が増えてきました。彼らはいったい何のために仕事をしているのだろう。高給をもらって、組織を守って、被災者を泣かせることが彼らの生き方なのか。

そういう悲しい人たちが目の前に立ちふさがっており、そのために被災者を守れないことに大変歯がゆい思いをしています。そういう「抵抗勢力」を動かすだけの力量が私にないことも原因でしょう。しかし、救われるべき被災者を犠牲にしてまで「抵抗勢力」の連中が自分たちの身を守ろうとする姿勢は断じて許すことができない。

私の持てる引き出しをすべて使ってでも、あるべき運用を実現したい。そう固く決意しながら黙祷を捧げた次第。

(清水谷)